腹腔鏡下手術について

腹腔鏡下手術とは

お腹に小さい穴をいくつか開けて、そこから、カメラ・組織を掴む道具・組織を切る道具などを挿入して、お腹の中の手術をすることです。例えば、雌の卵巣子宮摘出術(避妊手術)や肝臓の組織を少し採取して、肝臓の病態を調べることもできます。

通常の開腹手術と比べたときの良い点・悪い点とは・・・

良い点

@ 小さい傷で行うことができ、臓器を無理に引っ張る必要がないので、痛みが軽減され、手術からの回復が早くなります。
A カメラでお腹の中全体を見渡すことができます。(モニターに大きく拡大されて見ることができるので、通常の開腹手術よりも細かい異常を見つけることもできます。)

悪い点

@ 高度な技術が必要なため、手術可能な獣医師が限られます。
A お腹の中でトラブルが起きた時に、通常の開腹手術に切り替える場合があります。 

写真1
このようにお腹に小さい穴をあけて、そこからカメラを挿入することにより、モニターにお腹の中の様子が映し出されます.
写真2
手術の内容によっては、カメラ、鋏鉗子、把持鉗子など様々な器具をお腹の中に入れて、手術を行っていきます。   
写真3
ひ避妊手術(雌)の術後の写真です。このように小さい傷が3つで手術することが可能です。
写真4
モニターに映し出される画像は、拡大されて、鮮明に映し出されるので、肉眼で観察するよりも細かい異常に気付くことができます。
写真5
避妊手術時の写真です。開腹手術のように大きくお腹を切開することなく、お腹の中で、組織を持つ・切る・止血するという事が可能です。